幼少期にきちんと「しつけ」をしなければならない。それが親の役目だ。
と考えているお母さんお父さんは多いのではないでしょうか。
でも、「そもそもしつけとは何か」「どの程度教えたらいいのか?」とよく考えたことはありますか?
少し前までの私はあまり考えたこともなく、なんとなく「必要なことだから」と思っていて
どの程度すべきものなのか、具体的に考えたことはあまりありませんでした。
もし同じようなお母さんお父さんがいましたら、ぜひ一度最後まで読んでじっくり考えてみてください🌷
「しつけ」の意味や必要性、そして、いつからどのようにしていけばいいのかお話しします。
「しつけ」とは
「躾(しつけ」」というと、厳しい教育や訓練をイメージされる方が多いと思いますが、
「子どもが社会の中で自立して、幸せに暮らしていくために、善悪やルールを教えていくこと」です。
その中には、交通ルールなどの「守らなければ子どもの安全を脅かすもの」と社会的ルールやマナーなどの「社会でうまく生きていくために必要なもの」があるといえます。
なんで必要なの?
「守らなければ子どもの安全を脅かすもの」については、お母さんお父さんも徹底して教えると思います。
「赤信号で渡ってはいけない」「ボタン電池を口に入れてはいけない」など、これは絶対に守らせないといけないので、教える必要性に迷う方はいないはずです。
一方、「社会でうまく生きていくために必要なもの」については、各家庭や個人で色々な考えがあると思いますし、「いつから、どのように、どこまで教えるべきなのか」迷う方も多いですよね。
社会では、自分の中の常識が非常識と捉えられることもありますので、そもそも自分の考えや信念があっているのかわからない方もいると思います。
1歳〜3歳頃の子どもは特に「これやってみたい!」という衝動に駆られて、その思いのままに動きます。
色々なことを経験する上ではとても大切な時期です。
ただ、そのまま育ってしまうと社会に出てから本人達が苦労することになります。
そのためにも「社会にはルールが存在すること」「衝動に駆られても自分を制御して我慢しなければならない時があるということ」を親が伝えていかなければなりません。
いつから、どのように始めるべき?
「しつけ」をする前に、一番大切なのは親子の信頼関係です。
大人の私たちも、信頼していない人や初対面の人にこうしろ、ああしろ言われても聞こうと思えないですよね。
「自分が信頼しているママが言うんだからそうしてみよう」と思ってもらうのが一番です。
“脅しや強制によるしつけ”は意味がない、むしろ逆効果になってしまいます。
ではいつから、どのように始めるべきか。
いつから始めるべき、というのはありませんが、我が家では、なんとなくでも話が理解できるようになった頃から伝えていくようにしました。
ただし、その方法については年齢や子どもの発達段階に沿っていくことが必要です。
例えば「順番は守ろうね」だったり「お約束は守ろうね」の場合、1〜2歳児は「自分はこうしたいのに!」という思いが強いため、なかなか受け入れられないと思います。
なので、まずは共感してあげることが大切です。
「このおもちゃまだ使いたいんだよね。面白いもんね!お友達も使ってみたいって。次どうぞできるかな?」と「自分はこうしたい」の気持ちに寄り添ってあげます。
2歳〜3歳児では、共感することはもちろん大切ですが、親がお手本になってみるのも効果的です。
片付けにしても「片付けなさい」と全て子どもに押し付けるのではなく、一緒に片付けるのです。
ゲーム感覚で初めて習慣づけていくといいでしょう。
ただ正直…子どもが寝た後に自分ひとりで片付けた方が早かったり、「一緒に片付けよう」と誘っても全然片付けてくれなくてイライラするから自分が済ませた方が楽、と思うお母さんいますよね。
私もそうでした。言うこときいてくれないとイライラするし、注意するのも体力が必要で面倒だから、と夜ひとりで片付けてました。
しかしながら…当然片付けの習慣が身につかないんです。そして今度は「なんでうちのリビングはいつもこんなにおもちゃが散乱してるんだ。使ってないおもちゃ片付けてよ!」とイライラしだすんです。
我ながらひどいですよね。
自分が職場で、教えてもらってもいない仕事ができなくて突然怒られたらすごく嫌な気持ちになるのに。
それを幼い子どもに押し付けてました。反省です…
なので、正直面倒なことも、時間を作ってよく教えてあげましょう。一度で覚えられなくて当然です。
繰り返し繰り返し伝えていくのです。
「しつけ」で大切なこと
否定しないこと
子どもだけでなく大人も、人はどんな感情を抱いてもいいんです。
ただ、それを行動に移していいかどうかは別です。そして、そこを教えていくのが「しつけ」です。
子どもは当然その基準をまだ知りません。
なので「いいから片付けなさい」「なんで順番が守れないの」など
子どもの気持ちを考えない言葉や否定的な言葉は避けましょう。
できなかったら、否定せずに、子どもの抱いている感情を受け止めたうえで、教える。
できたら、子どもの言動を具体的に褒める。
事前にルールを確認しておくべき場面がある
「お店の中では走らない」や「道路では手を繋ぐ」などは事前に伝えておいた方がいいです。
前に教えていても、忘れてしまっている場合も全然ありますので、お家を出る前に一緒に再確認するようにしましょう。
うちの息子は保育園から帰る時に、お友達と帰るタイミングが一緒になるとテンションが爆上がりし、門を飛び出そうとしたり駐車場に飛び出そうとします。彼はテンションが上がると私の話は完全無視。どんなに叫んでも届きません(涙)彼の中では、もー楽しくて楽しくて仕方なく、そんな時に「事故に遭う危険性」を想像する余地なんて全くないのです。なので、普段から「手を繋いで帰る、飛び出さない、飛び出すことがどんなに危険か」について話をし、さらに、お迎えに行って会ったら一番にまた伝えるようにしています。会ったすぐは比較的落ち着いているので
ただ、それでも…お友達と会うと一瞬で忘れてしまうようで…なかなか思うようにはいきません。。イヤイヤ期の下の子が「靴自分で履きたかった」と暴れるのを「ほんとごめん!!」と言いながら担いで猛ダッシュで上の子を追いかける日々です。苦笑
しつこいぐらいに何度も何度も伝えていくしかありませんね。
簡単にルールを変えない
例えば【ご飯の前にお菓子は食べない】をその家庭のルールとしているのであれば、「お菓子ちょうだい〜」と子どもが大泣きをして癇癪をおこしても、ルールは変更しないほうがいいです。
泣けばもらえる、怒れば意見が通る、と学習してしまいますので、家庭内で決めたルールは基本的に守るべきと言えます。
ただ…子育ては理想通りにはいきませんので、変更せざるを得ない状況もあると思います。お母さんの体調が優れなくて癇癪をおこされるのがすごく辛い時だってありますよね。そんな日もあってもいいと思います
取り返しがつかなくなるわけじゃないので大丈夫ですまた、前提として、家庭内でルールは統一しておきましょう!
お母さんお父さんも、育ってきた環境や価値観はもちろん違いますので、擦り合わせておく必要があります。
お二人で言っていることがバラバラだったら子どもが困惑してしまいますので
そして、その都度必要性に応じてルールの見直しが必要です。
先ほどお伝えしたように、子どもの主張でルールを簡単に変えるのは良くありませんが、
子どもも成長するにつれて個性が出てきたりどんどん変化していきますので、親子で無理のないルールを心がけましょう
3〜5歳ぐらいになったら子どもと一緒にルール作りをするのも素敵ですね!
自分で作ったルールだと、本人も納得でき、守ろうという気になれると思います
まとめ
- 「しつけ」とは「子どもが社会の中で自立して、幸せに暮らしていくために、善悪やルールを教えていくこと」
- 「社会にはルールが存在すること」「衝動に駆られても自分を制御して我慢しなければならない時があるということ」を親が伝えていかなければならない
- その方法については年齢や子どもの発達段階に沿っていくことが必要
- できなくても否定しない。できた時は具体的に褒める
- 事前にルールを説明しておくこと。繰り返し教えていくことが大切
- 子どもが癇癪をおこしても、家庭内で統一したルールは簡単には変えない
最後に
一筋縄ではいかないのが育児です。
私自身も試行錯誤しながら教え、時にはイライラしてしまったり、ルールを守らせることがしんどくなったりもします。
私たち親も、子どもも、「笑顔でいられること」が一番大切だと思いますので、無理のない範囲でゆっくりやっていきましょう
Instagram(@k_nokosodate)とX(@childcoaching)もやっておりますのでぜひチェックしていただけると嬉しいです
お問い合わせや育児の愚痴などDMもいつでもお待ちしております
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